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野茨
ゲーム系ヘタレ日記と妄想の日々です 女性向けのよこしまな二次創作を含みます。 お嫌いな方は、お見逃し下さい。





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無双の政宗への愛情を持て余しています。
なにか、連絡等ございましたら、niibara☆hotmail.co.jp(☆を@に換えてください)まで、お願いいたします。

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1100003打ありがとうございます! 泡沫の恋路(兼政)
2011-06-09(Thu) 00:53
拍手下さった方、ありがとうございます!

5/22 Aさま*リクエストありがとうございました!遅くなってしまってすみませんでした<(_ _)>兼続がツンになりきれませんでした……、ヘタレ系美男攻めにやんちゃ系乙女受けという私の大好物になってしまったかもしれません(汗)こんなに遅れてしまって、もしかしたらご覧になってらっしゃらないかもしれませんが、これに懲りずにお付き合いいただけたら幸いですv
リクエストありがとうございました!


5/30 Sさま*コメントありがとうございます!政三好きー様ですね!私は三成をかなり乙女にしてしまうんですが、好きと言って下さる方がいると思うとすごく嬉しくなります。3ベースの連載もポツポツ続けて行こうと思いますので、また、お付き合いいただけたら嬉しいです

6/3『私も誰より~』とコメント下さった方*コメントありがとうございます!七尺は体格差萌、身長差萌えが発動して書きだしちゃったんですが、政宗が大きい人たちに可愛がられるのは楽しいですよね~。エンパ部は萌えのままに書き散らしていますので、また七尺も書くと思いますが、その時もお付き合いいただけたら嬉しいです

↓1100003打でリクエストいただきました!
 リクエストいただいたのは少し素直になった政宗と兼続のラブカップル設定ですが、政宗ちゃんがかなり乙女です///直接表現は少ないですが、政宗が下帯も解いてますので……大丈夫なお姉さまだけお付き合いくださいませv
 どれほどの武将と刃を交えたのか、政宗にもそれは読めていなかった。
 秀吉の死は、豊臣を分断した。
 秀吉が健在だった頃は、政宗も何とか自分自身で天下を取る道を模索していた。一揆を扇動して北の地から秀吉の足元を掬おうと画策したが、結局は政宗は自身の立場を危うくしただけだった。
 一見すれば徒労と思われる政宗の行為ではあったが、それを経なければ……誰の言葉も聞き入れる事は出来なかっただろう。
 己の力を示そうと立った戦場で、政宗は己自身の本当の望みを知った。
 天下を手に入れなければならない、己の名を残さねばならない、そう願ったのは自分だったのか……。葛西で三成に会うまで、政宗もそう思っていた。どんな卑劣な手を使おうと、天下を手に入れさえすれば父の供養になると思っていた。だが、そうして手に入れた天下は民草を虐げはいないだろうか。戦乱に次ぐ戦乱で国土を荒廃させ、明日をも夢見る事の出来ない国を作った所で誰も喜びはしない。
 政宗は本来の自分の望みを思い出す事が出来た。
 潤い豊かな国土、小競り合いに国を取り合うのでは無く調和の上に生まれる進歩。外洋に目を向け、突国とも渡りあえるような強い国。政宗が望んだのは、天下の器では無かった筈だ。政宗は幼い日に思った夢を思い出した。
 その夢を思い出させてくれた三成を救う為に、政宗はこの地に立っていた。秀吉の死後、三成は一人孤立し古参の者たちとも袂を別った。三成が目指す世は、秀吉の望んだままの世なのだ。情勢がどのように変わろうとも、三成は信念を曲げようとしない。頑ななまでに、秀吉の天下を守ろうとしていた。清正も正則も、同じように豊臣を秀頼を守りたいのだろうが、秀吉の存在なしには共にある事が出来なくなってしまった。
 そして、今の状況がある。命の危機を覚えた三成は、家康を頼らざるを得なくなってしまったのだ。暗殺者の手を逃れ、徳川に保護を求める。それだけならば何も政宗がこんな所にいる必要はない。
 三成の窮地を知って、兼続が動いたのだ。
 政宗は不本意と思いながらも、兼続にある種の恩義を感じていた。上田での参戦の事を、兼続は誰にも漏らしていなかったのだ。氏康も秀吉もいない今なら、どのような事を兼続が言おうとも構わないと言えば構わなかった。だが、政宗は兼続に恩を売られたままではいられなかった。
 兼続が三成の救助に向かうと知って、政宗もその後を追って来た。売られた恩を返すと言いながら、政宗はここでの参戦を兼続に知らせてはいなかった。
「何の為に来たのやら……」
 誰にも見送られる事も無く孫市と二人馬を並べた街道の道すがら、からかうように言われても政宗は何の返答もしなかった。
 ……兼続に会うのが怖かった。三成を救出に向かう兼続を追って出た時には、戦功を自慢してくれようと息巻いていたが、……政宗は兼続の顔を見るのが怖かった。
 兼続は何も人から恐れられるような容貌をしているわけではない、言ってしまえば美男だった。戦場で護符を手にしたその姿は、まるで役者絵から抜け出したよう。涼やかな眼差しに見詰められたtだけで、路傍の草花でさえ靡いてしまうかと思うような美貌を持っていた。
 だが、それが政宗には恐ろしくて仕方がないのだ。上田での対面の折も、小田原での邂逅も、政宗は兼続の顔から眼を逸らすことでやっと凌いで来たのだ。
 まさかに、容色に惹かれての一目惚れだった。
 黙っていれば谷間の白百合かと思うような美貌、その口を開けば歯に衣着せぬ辛辣ぶり。その相反する様さえが、政宗を惹きつけて止まなかった。
「手柄を自慢するんじゃ無かったのかい?」
 黙っている政宗に、孫市が今度ははっきりと尋ねた。
「……自慢できるような手柄はないのじゃ」
「珍しく謙遜するねぇ」
 顎の無精ひげを撫でながら、孫市がにやりと笑った。この度の政宗は、まるで鬼人のような働きと言って良かった。結果として、三成を無事探しだしたのは政宗だった。
 如何に手柄を立てようとも、政宗はそれを吹聴するつもりは無かった。孫市と二人での参戦でも知れるように、家の者達にも悟られる訳にはいかなかった。
「…褒められるような事は、何も無いのじゃ」
 兼続の鼻を明かして、小田原での借りを利子をつけて返してくれようと思っていたが、政宗は兼続に一目も会わずにいたのだった。
 ……会ってしまえば、わしは何を仕出かすのか判らんのじゃ……。
 政宗は手綱を強く握り締めた。このまま奥州に帰り、後は何事も無かったように暮らす。握り締めた拳には、諦観が滲んでいた。
 手に入らない物を欲しくなる。手に入らないからこそ、欲しくなる。政宗は自分の今までの生き様を振り返って、小さく自嘲の笑みを漏らした。
「さて……」
 政宗の口許に浮かんだ笑みの意味は判らなかったが、孫市は自分の馬の手綱を引いた。
「なんじゃ、孫市」
 馬を止めた孫市を訝しんで政宗が尋ねると、
「俺は紀州でも回って帰ろうかな」
 呑気そうな声が返って来た。
「何を申すか」
 孫市を護衛に連れたつもりはないが、流石に奥州までを一人で帰るのは小十郎でなくとも大目玉に違いない。
「大丈夫さ、ほら」
 振り返った孫市の視線の先に、速馬のように駆けて来る騎馬が一騎。
「孫市!」
 馬の背にある人物の顔がはっきりとする前に、孫市は馬首を返して走り出した。
「悪いな、政宗。どうにも俺は美男って奴と声の大きい野郎が苦手でね」
 政宗の目にも明らかになって来るその仁は、……孫市が苦手だと言ったどちらにも当て嵌まるようだった。
「待て!孫市!」
 孫市の向かった方角に馬首を向けようかとも思ったが、それでは逃げたい相手にも向かって行ってしまう事になる。
 政宗が躊躇している間に、白い馬はもう眼前にまで迫っていた。
「やっと追いついたな」
 色の白い美男が、馬を急がせた為かほんのりと上気した頬で政宗に笑みを浮かべて見せた。
「な…何用じゃ」
 政宗は兼続の顔を直視する事が出来なかった。
 ……この男は、何故このような顔をしておるのじゃ……。白目が青く見えるほど澄んだ双眸に見詰られ、政宗は自分の頬が熱くなるのを感じた。
「供も無く帰ったと聞いて……」
 余程に馬を急かして来たのだろう、兼続の息は弾んでいた。
「この度は三成の為にすまなかった」
 顔を逸らし黙ったままでいる政宗に、兼続は深々と頭を下げた。兼続のそうした態度を見て、政宗の胸がちくりと痛んだ。兼続は自分に頭を下げるほど三成の事を考えている……、そう思うと政宗の中に妬心が沸いた。
「何も治部殿の為ではないのじゃ……」
 もう政宗の目に孫市の姿は見えない、追って行こうにも兼続の馬の脇を抜けなければ行けないのだ。この場をやり過ごし、なんとか一人になって帰るよりほかにない。兼続が自分の返答に腹でも立てれば好都合と、政宗は素気ない声を必死に作った。
 ……だが、兼続の方はそうはいかなかった。伝令に伝え聞いた政宗の獅子奮迅の働き、如何に今の三成に威光は無かろうとも手柄とせずに帰る事が腑に落ちなかった。上田の時のように、政宗はまた戦に身を投じずにいられないような境遇に身を置いているのだろうか……、そう思うといても立ってもいられずに馬を急がせてしまったのだ。
「……わしは、貴様に借りがあるのじゃ」
 黙っていても自分の顔を覗き込むようにいる兼続の気配は感じる、その居心地の悪さに政宗はぽつりと漏らしてしまった。
「私の為に……」
 小さな声であった、常の兼続からは思いもよらないような頼りない声だった。
「ばっ…馬鹿め!誰が貴様のっ」
 思わず手綱を絞った政宗の腕を、兼続の腕が掴んだ。
「待て。そなた、私の為に三成を救ってくれたのか……?」
 ……やはり、兼続は三成の事をそれほどまでに気に掛けている。
「違うのじゃ!馬鹿めが!」
 政宗は乱暴に腕を振って兼続の手を解こうとしたが、見掛けの麗しさからは思いもよらぬ力強さにそれは叶わなかった。
「放せ、わしは貴様如きに借りを作るのが嫌だっただけじゃ」
「否、そうと聞いては益々放す訳にはいかぬ」
 供も無しにこの先宿をどうするのか、もう陽も暮れかけていると言うのに夜通し馬を走らせて帰るのか、言われてみて政宗もそれは困った状況だと気付いた。今までに下宿をした事が無いとは言わないが、それとて孫市か成実と共にであった。しかも、今は情勢が不安定だ。
「伊達の本陣のようには行かぬが、私の馴染みの宿がある。今日はそこに投宿してはどうだ?」
 そう言った兼続の頬は、夕焼けでは無く朱に染まっていたが……、政宗はそれを見るゆとりも無かった。
 兼続の強い勧めもあり、…もとより孫市に去られて一人きりで今夜の宿にも困っていた政宗はその申し出を断る事が出来なかった。
 日が落ちきる前に兼続の言った宿には着く事が出来た。
 確かに兼続の言うように、大身の大名が本陣にするような宿では無かったが、こじんまりとした中にも心地良い雰囲気の宿だった。
 濯ぎを使って、部屋に通された政宗は夕餉までに風呂をと言われたが、人心地ついてしまうと思いの他に疲れている事に気付いた。馬に乗り詰めのようだった脚も怠く、湯に浸かれば心地いいとは判っているのだが、出された湯茶にも手をつける間もなく寝入ってしまった。
 流石に他家の当主である政宗と同室になる事も出来ず、兼続は政宗の隣に部屋を取った。夕餉には酒にでも誘って、話を聞いてみようと思っていた。やはり、兼続には政宗の参戦の理由が気になるのだ。先ほどの政宗は如何にも口先だけの様子、何か真意があるに違いない。以前のように秀吉の天下を掠め取ろうとしての一揆の扇動などであれば、まだ兼続も安堵が出来るのだが……、もしも上田の時のような自暴自棄であるのならば、政宗に何が起こったのかが気にかかってしまう。
 己の手で父を屠るような辛い決断を、政宗はまた下さなければならなかったのだろうか……?
 上田で政宗と同じ陣営で戦う事になったのは、本当に偶然の出来事だった。前田慶次の知己だと言う孫市が連れて来なかったとしたら、兼続はあれほど間近に政宗を見る事も無かったかもしれないのだ。
 噂には伊達の嫡男、聞いてはいたがそれもただの噂の域を出る事は無かった。己が父の屍を踏み台に天下を目指す、口さがない者達はそんな事まで言っていた。どのような悪鬼かと思ってみれば、……兼続の目に映った政宗はただ愛らしかった。名を隠して参戦した政宗に経緯を尋ねる事はしなかったが、沈痛な面持ちの中に兼続は密かに恋を覚えた。
 他家の当主である政宗に恋を覚える。それはとても成就する物とも思えず、告げる事すら叶わないと思っていた。ただ、政宗が息災でいる事だけで、どこか胸の内に温かい物を感じる事しか兼続には出来なかった。
 それがこの再会である。三成を助け出す為の参戦ではあったが、兼続は政宗の事が気掛かりで仕方がなかった。
 今度は何某かの力になってやれないだろうか……?
 出来ない事だとは、判っている。判っていたからと言って、それを堪える事が出来るのかと言えば……、そうはいかないのだった。
 湯から上がった兼続は、政宗の部屋の前で足を止めた。
「政宗。……湯を済ませたら、一緒に夕餉を取らぬか?」
 返事を待ってみたが、政宗は何も答えない。
「政宗……、開けるぞ」
 入れ違いに湯に行ったのかと思い、障子を開いた兼続は一瞬目を疑った。
「………」
 薄闇の中、無防備にさらされた政宗の寝顔に言葉を失った。
 未だ少年を残すような頬、うっすらと開いた唇から漏れる寝息、眼帯を外した顔はまだ子供と言って良いほどあどけなかった。部屋の隅に脱ぎ散らかした外套を拾い上げ、兼続はそっと政宗に近づいた。
 傍らに跪いて外套を掛けると、政宗が大きく息を吐いた。
「ぅん……」
 自然に口許に浮かんだ笑み、どんな夢の中にいるのだろうかと、兼続の頬も緩んだ。
 ……愛らしい。稚い子供のような寝顔。権謀術数の中に身を置き、小さな頂を目指して昇りつめようともがく政宗の生き様と、この寝顔はなんとかけ離れた所にあるのだろうか。
 魅入られたように、兼続は政宗の頬に自分の頬を寄せた。
 温かい寝息、子供のような体温が兼続の間近にあった。
「……政宗」
 起こそうと思ってはいないのだ。兼続の小さな声に、政宗はただ寝息だけを返した。
「………」
 騙し打ちのようにこんな事をしていい筈がなかった。政宗は伊達の当主、こんな事を兼続がしたと知ればただではおかないだろう。……だが、兼続は誘惑に勝つ事が出来なかった。
 兼続は寝入っている政宗に口づけた。
 ほんの僅かに触れる唇。ただ触れるだけの口づけに、兼続は青二才のように胸が躍るのを感じた。
 自分だけの恋の形見。政宗に知られる事は出来ない思い出。
 秘める思いが、兼続を僅かにだが大胆にした。
 もう一度、兼続は政宗に口づけた。
「………」
 隻眼はぱちりと音を立てたかと思うほどはっきりと開いた。
 目を覚ましはしたが、政宗は自分の置かれた状況が理解できなかった。薄ぼんやりと頭の中に残っている夢は、美貌の祐筆と何やら睦まじげに文を認めている己の姿、その祐筆はと言えば……今、目の前にいるこの男に他ならないのだ。
 まだ夢の続きにいるのだろうか……。
 政宗が小首を傾げた瞬間、兼続の頬が真っ赤になった。眦を朱に染めるなどと言った生易しい物では無い、赤みを通り越して黒く見えるほど兼続の顔色が変わった。その顔色を見て、政宗もこれが夢の続きでは無い事を知った。
「貴様!」
 憤慨して叫んだ政宗が気付いた、……畳に投げ出してあった眼帯が目に入ったのだ。
 見られた、醜い傷痕を見られた。しかも、兼続に口を吸われたように思ったが、眼帯の無い顔を覗き込まれただけだとは………。
「わしのみっともない様を笑いにでも参ったか……。わしの醜い顔を……」
 あまりにも女々しい事を言い募る自分が、政宗には情けなくなった。だが、よりにもよって兼続に素顔を見られる事は辛かった。誰もが身惚れるような美男、夢にも見るような岡惚れの相手なのだ。
「…出て行け。わしはもう休む。明日には早立ちで奥州までは休まずに帰る」
 兼続に背を向けた政宗は、絞り出すような声でそう言った。……それだけを言うのが精一杯だった。
「すまぬ、政宗。……もうそなたの嫌がるような事はせぬ。せめて、会津まででも……」
 こちらも己の女々しさが情けなくなっていた。思いを寄せた相手ではあっても、掠めるように口づけたのは自分に非がある。
「煩いわ、馬鹿めが。……醜いわしをからかうのはそれほど面白いか」
 力の無い政宗の声、兼続にはそれを聞くのが辛かった。自分の短慮が政宗を傷つけたと思うと、兼続は本心を告げずにはいられなくなった。
「そなたのどこが醜いと言うのだ。……こんなにも愛らしい者は他におらぬ」
 兼続の長い腕が、政宗を背から抱き締めた。
 びくりと小さく震えた政宗の肩は、兼続の腕の中にすっぽりと収まってしまった。
「今は怒らずに聞いてくれ。政宗は伊達家の当主、一人前の大名であるとは判っているのだ……。だが、私にはそなたが愛らしくて、愛らしくて堪らぬのだ」
 兼続の腕の中で、政宗の背が強張った。
「このような思いは、そなたにとって迷惑でしかない事かも知れぬが……、愛しいと……そなたを愛しいと思う心に嘘も偽りも無いのだ」
 早鐘のように伝わる兼続の鼓動が、言葉の真実を伝えている。
「私の思いに応えて欲しいとは思わん。私はそれを望める立場にはない……」
 兼続の熱い頬が、覆い被さるように政宗の首筋に触れた。
「ただ……私の胸の内にだけ、この思いを許して欲しい。……許すと、……許すと一言でも良いのだ」
 真摯な声だった。政宗は生まれてから一度も、これほどに求められた覚えが無かった。……しかも、それは自分が恋しいと思った男の口から洩れた言葉なのだ。
「馬鹿めっ……わしとて……」
 兼続は触れていた政宗の項が、自分の頬よりも熱く感じて顔を上げた。
「わしとて、貴様を憎からずに思うておるのじゃっ」
 だからこそ、傷痕を見られた事が悲しかった。武張るばかりでは無く風雅も好み、美しいものにも鋭敏な感覚を持つ政宗、己の眼帯の下に隠れた傷痕を許す事が出来ない。親からもらった体を損なった事も口惜しいが、それ以上に恋しいと思った者にこの傷を知られた事が口惜しかった。
「……政宗…」
 兼続の腕が更に力強く抱き締めた。自分の鼓動よりも速い政宗の鼓動が、愛らしくていじらしい。告げる事も叶わない恋を持った相手に、憎からずと言われては兼続も冷静にはいられない。
 ああ……政宗は今、どのような顔をしているのだろう……?桃のようにふっくらとした頬は朱に染まっているのだろう、勝気に見開かれた目は潤んでいるのだろう、そう思うと兼続はいても立ってもいられずに政宗の顔を覗き込んだ。
「…嫌じゃ……わしを見るな」
「政宗……」
 兼続の耳に先ほどの政宗の悲痛な程の声が蘇った。
「私の目に……そなたはただ眩しく映る」
 逃れようともがいてみる政宗だったが、兼続の腕は力を緩めようとはしなかった。
「あの時以来……そなたが、父を亡くした悲しみに暮れる姿を見た時から、私の中にはそなたの面差しが棲みついてしまったのだ」
 この機会を逃したら、兼続は政宗と二人きりの時間を持つ事など無い筈だった。この有り得ない状況でなければ、兼続も思い留まったに違いない。
 だが、二人の間に今は存在するのだ。
「せめて、そなたの面影を……」
 掻き口説く兼続の声に、頑なに俯いていた政宗の頬が上がった。
「政宗……」
 抱き締める腕を緩め、兼続が政宗を自分の方に向き直らせた。
「ああ……器量好みと揶揄されようと構わぬ。……そなたのように愛らしく美しい者は、この世に二人とはおらぬ」
 あまりにもあからさまな兼続の言葉に、政宗の頬は益々熱くなったが……真摯に自分を見詰める双眸に嘘を見つける事が出来なかった。
「……馬鹿めが…」
 俯いた政宗を、兼続はまた抱き締めた。
「夢のようだ……この腕の中にそなたが……」
 兼続は強く抱きしめた政宗の髪に顔を埋めた。日向のような匂いに混じって、僅かに政宗の汗の匂いを感じる。有り得ないと思っていた状況が、夢でも幻でも無いのだと実感すると、兼続は更に欲張りな事を考えている自分に驚いた。どちらかと言えば自分はそうした事には淡白な方だとも思っていた、まして相手は他家の当主、このような状況は夢にも思っていなかった。もしも、政宗と二人話す事でも出来ればと思わなかった事は無いが、その時は何か政宗の支えになるような事を言ってやれたらと思っていた。
「…政宗……」
 もう一度、口を吸う事は出来ないだろうか……。兼続が耳元にその名を呼ぶと、政宗は僅かに顔を上げた。
 まだすっかりと暮れきっていない部屋の中で、政宗の隻眼は潤んで兼続を見上げた。
「………」
 兼続はふっくらとした頬を掌に包み、そっと唇を重ねた。
「…すまぬ……」
「何故謝るのじゃ……わしも、そなたを憎からず思っておると言った筈じゃ……」
 夢か幻かと思っているのは、政宗も同じ事だった。
「……先ほども……転寝の夢に貴様が……」
 言いながら恥ずかしくなったのか、政宗の声が尻すぼみに消えた。
「私の夢を見たのか……?」
 尋ねられた政宗の首は小さく横に振られていたが、……意を決したようにしっかりと一つ頷いた。こんな有様で意地を張っても見栄を張っても、重ね合わせた胸の鼓動がすべてを知らせてしまうのだ。
「政宗……」
 啄ばむように兼続の唇が触れた。
 何度も、何度も唇を重ねるうちに、兼続の口づけが深くなった。政宗の唇に触れていた兼続の舌が、歯列を割って口中に滑り込んだ。
「…ん……ふっ…」
 更に貪るように口づける兼続に、政宗は後退った。
 逃げたいのでは無い、兼続の口づけは心地よく、抱き締める腕が伝える恋に偽りも感じない。だが、政宗は恥ずかしくて仕方ないのだ。素直にさらけ出された己の心が、政宗には面映ゆくて仕方がない。
 じりじりと後退る政宗の背が、床柱に当たって止まった。もう下がる事の出来ない政宗の唇を、兼続は思う様に貪った。後先の事など何も頭には無かった。ただ唇を重ねただけで身を貫くような高揚感を覚える。腕の中の体温がじわりと汗ばむのを感じて、更に兼続も熱くなった。
「………」
 口を吸われている政宗の腕が、おずおずとした動作で兼続の胸に縋った。この見栄坊にしては、死ぬほどの覚悟のいる事だっただろう。兼続もそれを知る者、政宗の僅かな動作に残っていた僅かな理性が吹っ飛んでしまった。
「兼続……」
「すまぬ……私は……」
 また謝った兼続の胸に、政宗が乱暴に頭をぶつけた。
「謝る必要など無いと言った筈じゃ」
 くぐもった声だったが、兼続にはしっかりと届いた。
「良いのだな……?」
 確かめるように尋ねた兼続の声は、微かに震えていた。
 こんなにも興奮した事は無かった。それは二人ともに感じた事だった。互いの帯を解くのさえもどかしく、裸の胸肌を合わせただけで目眩がした。どんな女子を抱いた時よりも、政宗は痛い程に張り詰めた自分を感じていた。
 お互いに自分の体がこれほど熱を帯びた瞬間を知らなかった。
「…政宗……」
 暮れかけた日の光が、焼き尽くす炎のように障子越しに差し込んでいた。何もかも真っ赤に染まった部屋の中に、日に焼けた政宗の裸があった。眼帯も無く、下帯一枚つけない裸形は兼続の前に晒されていた。
「愛しい……」
 兼続はこの光景を生涯忘れはしまいと思った。他人に侍った事も無い政宗が、知らぬ事に怯えながらも自分に全てを委ねてくれている……。そう思うだけで、兼続は眼の奥が熱くなった。
「わしも……わしもじゃ……」
 器量好みと呆れられるかもしれないが、初めて会った時から兼続の姿が胸の中を離れなかった。素直に漏らす政宗の言葉に励まされるように、兼続は知らぬ身の政宗を抱いた。
 心地よさなどはどこにも無く、どちらもが汗塗れになって絡まり合う。傍目に誰かが見たとしたら、それは滑稽な姿だったかもしれない。
 痛みに耐える政宗を労わる事も出来ない程夢中になる自分が、兼続には恥知らずのように思えるが止める事は出来なかった。
 どんなにみっともないと思える事でも、……二人にとっては真剣な睦事。
「兼続……兼続……わしを…」
 強く捕まえて欲しい……。
「政宗…、政宗!」
 誰にも渡したくない。
「政宗!」
 名を呼びながら兼続の背が強張った。
 きつく閉ざした瞼から、政宗の頬に温かいものが落ちた。
 夕焼けの赤に染まった兼続の頬を、涙が伝い落ちていた。
「ばかめ……泣きたいのはわしじゃ」
 引き裂かれるような痛みを与えた兼続の物が、力を失って自分の中から抜け落ちて行くのが寂しかった。叶う筈は無いと思いながらも、ずっとこのまま一つにいられたら……。
「すまぬ、私が加減を出来ずに……」
 年嵩の者として、配慮に欠けていたと詫びる兼続の気真面目な眼差しが政宗の胸の内を熱くした。
「そうじゃ。習いも無いわしにこのような事を致して、ただで済むとは思うまいな?」
 上げた政宗の掌が、兼続の頬を挟み込んだ。
「当たり前だ。私は本望を果たしたのだ。どのようにも覚悟がある」
 熱い頬を見上げて、政宗の口許が綻んだ。
 ……ならば、上杉を捨てて自分の元に降れ……。言いたい言葉は決まっていた。何度もそんな夢を見たのだ……。上杉を出奔した兼続が自分を攫いに来る夢を、政宗は何度も何度も見ていたのだ。小娘の世迷言、このような時代に生きる男の思う事では無いのは判っている、判っているが、政宗はそれを願わずにいられなかったのだ。欲しい、欲しいと願うものを、悉くに失って来た政宗は、夢を見る事しかできなかったのだ。早くに大人にならなければ、誰にも誇れる当主とならなければ、天下に知らぬ者が無いような逸材にならなければ……、無言の内に寄せられる期待に政宗は従って生きて来た。
 こんな風に、恋しい相手に抱かれる日が来るとは思ってもいなかったのだ。
「貴様は責任を持ってわしを送るのじゃろうな」
「…政宗」
 兼続の顔を引き寄せ、政宗は睫毛を伏せた。
 長く続く事は無い幻、儚い泡沫の恋だとは判っている。だからこそ、今腕の中にあるお互いが愛しかった。
「政宗……」
 兼続は頬を温かく濡らすものが自分の涙なのか、それとも政宗の涙なのか区別がつかなかった。
 すっかり暮れきった部屋の中で、抱き合う影はたった一つ。どこからが己でどこからが恋しい者か判らない程一つに混じり合ってはいるが、この腕は放さなければならない。……どちらもが知りながら、今はただ抱きしめあうだけだった。 
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